マーケットスピードII RSSで過去の株価が取れない5つの原因|非エンジニアが詰まった順に解説【早見表つき】

Excelで過去の株価が取得できず止まっている様子のイラスト マーケットスピードⅡ RSS

「過去の株価をExcelに落としたいのに、セルが『応答待ち』のまま動かない」「数式は合っているはずなのに、思っていた形でデータが出てこない」——マーケットスピードII RSSで過去データを取ろうとすると、たいていここで止まります。

安心してください。原因はだいたい決まっていて、5つのどれかです。この記事では、私が実際に3,930銘柄ぶんの過去データを取り出そうとして詰まった順に、症状と直し方を並べます。

⚠️ この記事の情報は2026年8月時点のものです(作業を行い仕様を確認したのは2026年7月)。マーケットスピードII および RSS の仕様は変更されることがあるので、最新の情報は楽天証券の公式マニュアル(RSS関数仕様書)でご確認ください。仕様の変更に合わせて、この記事は随時更新します。
また、私のシステムは観測・研究用で、実際の売買注文は出しません(read-only)。株の売買判断はすべて仮想発注のみで、実際のお金での発注はしていません。この記事は特定の銘柄の売買を勧めるものではありません。

この記事で分かること(先に結論)

  • 取れる期間は「足の種類」で頭打ちになるので、まず早見表で自分の欲しい期間が取れるか確かめる
  • RssChart の1つ目の引数に TRUE を入れるとエラーになる。正しくは「省略」する
  • 「応答待ち」で止まる犯人は、たいてい上場して間もない銘柄。順番を入れ替えるだけで解決することがある

結論から言うと、私が9個のExcelファイルを作り直すはめになった原因は「関数の書き方」と「銘柄の並び順」でした。ロジックの問題ではなく、ほとんど作法の問題です。

まず早見表:足の種類ごとに「取れる期間」が違う

※そもそもRSSでExcelに株価を出すところからという方は、先にマーケットスピードII RSSの使い方をご覧ください。

いちばん最初につまずいたのがここでした。「1分足で2024年の下げ相場をさかのぼりたい」と思っていたのですが、そもそも取れません。足の種類(1分足・5分足・60分足・日足)ごとに、さかのぼれる長さの上限があるからです。

足の種類さかのぼれる期間の目安向いている使い道
1分足約9日直近の値動きの細かい観察
5分足約1か月数週間の動きの確認
60分足約2年相場の局面をまたいだ検証
日足約10年長期の傾向の把握
※期間は2026年7月に公式のRSS関数仕様を確認した時点の目安です。3列目の「向いている使い道」は私の使い分けであって、仕様上の決まりではありません。最新は公式のRSS関数仕様書でご確認ください。

これが分かった時点で、方針を「1分足で過去をさかのぼる」から「60分足で2年ぶんを取る」へ切り替えました。60分足なら2024年・2025年の下げ相場が射程に入ります。細かさは落ちますが、追加費用ゼロで「相場が悪かった時期」のデータが手に入るほうが、私の目的(観測と研究)には合っていました。

取りたい期間が上限を超えているなら、それは設定ミスではありません。足の種類を変えるしかない、という判断に早く切り替えたほうが時間を節約できます。

原因① 1つ目の引数に TRUE を入れている(最頻出)

RssChartの第1引数の誤りと正しい書き方の比較図
図:1つ目の引数は「省略」が正解

私が最初に書いた数式はこれでした。

=RssChart(TRUE,"9999","60M",3000)  ← これはエラーになる

「ヘッダー(見出し)も一緒に出してほしいから TRUE でしょ」と思ったのですが、出力されたCSVには「ヘッダー行は単一行のセル範囲で入力」というエラーが並びました。480ファイルぶん、全部です。

RssChart の1つ目の引数は「TRUE / FALSE で見出しを出すかどうかを切り替えるスイッチ」ではなく、「見出しに使うセル範囲」を渡す場所でした。だから TRUE という値を入れても受け付けてもらえません。全項目をそのまま出したいときは、1つ目を省略します。

=RssChart(,"9999","60M",3000)  ← 1つ目を空にする(カンマは残す)

カンマだけを残して中身を空にする、という書き方です。Excelの関数に慣れていないと「空欄にしていいの?」と不安になりますが、これが正解でした。ここを直したら、同じ数式が素直に動きました。

原因② 出てくるデータの形が、思っていたのと違う

RssChartの出力が想定と違う3つのポイント
図:実際に出てくるデータの3つのクセ

数式が通っても、次に「取り込む側」でつまずきました。頭の中では「日付・始値・高値・安値・終値がきれいに並んだ表」を想像していたのですが、実際に出てきたものはこうでした。

  • いちばん上の行に、数式そのものや「応答待ち」といった状態の文字が入っている(データではない行)
  • 左側に「銘柄名称」「市場名称」「足種」といった列が先に付いている
  • 日付と時刻が、1つの列ではなく別々の列に分かれている

つまり、CSVを上から順に読むプログラムを書くと、1行目でいきなり転びます。私は取り込み側を次のように直しました。

  • 「始値」「終値」「日付」などの見出しの言葉が出てくる行までは、まるごと読み飛ばす
  • 日付の列と時刻の列をあとから結合して1つの日時にする(1列にまとまっている形式でも動くようにしておく)
  • 銘柄コードはCSVの中身からではなく、ファイル名から取る(前置列の並びが変わっても壊れない)

ここで思ったのは、「出てくるはずの形」を想像で決めてはいけないということ。私は先に取り込みプログラムを書いてしまい、あとから画面の実物を見て、読み飛ばし処理と日時の結合を後から足すことになりました。1銘柄でいいので先に手で出力して、実物を見てから書くほうが速いです。

原因③ 「応答待ち」のまま止まる(犯人は新しい銘柄コード)

いちばん時間を溶かしたのがこれでした。ファイルを開いて展開すると、途中の銘柄で「応答待ち」と表示されたまま、いつまでも進まないのです。

切り分けていって行き着いた本命の原因は、数字4桁ではなく英数字が混じった「新形式」の銘柄コードでした。私が扱っていた3,930銘柄のうち、約270銘柄がこの形式で、いずれも2024年以降に新規上場した銘柄です。

理由はシンプルで、上場してから日が浅いので、2年ぶんの履歴がそもそも存在しないからです。存在しない期間を「3000本ぶんください」と要求してしまうので、応答が返りきらずに止まりやすくなります。

直し方は拍子抜けするほど単純でした。並び順を変えただけです。

  • 数字4桁の主力銘柄を先のファイルにまとめる
  • 英数字の新形式コードは最後のファイルへ回す

これで前半のファイルには新形式が1件も入らなくなり、「確実に取れる銘柄だけのファイル」ができあがりました。止まりやすい銘柄を消すのではなく後ろに寄せる、というのがポイントです。消してしまうと「取れなかった銘柄」の記録も消えてしまうので、最後に回して個別に扱うほうが安全でした。

原因④ 銘柄を詰め込みすぎている(1接続あたりの上限)

「3,930銘柄あるなら、1つのExcelに全部書けばいいのでは?」——これもやってみて分かったのですが、できません。マーケットスピードII RSS は、1つの接続で扱える銘柄数がおよそ500程度が上限とされています。

そこで、480銘柄ずつ、9つのファイルに分割しました。1シート=1銘柄、A1セルに数式を1つ。あとはファイルを開いて展開し、全シートをCSVに書き出すマクロを走らせるだけ、という形にしています。

非エンジニアにとってありがたいのは、この方式だと作業がほぼ「開く・待つ・ボタンを押す」の3つで済むことです。難しい部分(どの銘柄をどのファイルに入れるか、数式をどう書くか)は事前に生成しておけるので、当日の操作はとても単純になります。

原因⑤ 「分ければ長い期間が取れる」と勘違いしている

最後に、私自身がしばらく勘違いしていたことを書いておきます。ファイルを9つに分けたとき、なんとなく「これで9倍のデータが取れる」ような気分になったのですが、それは間違いです。

  • ファイル分割で増えるのは「銘柄数(横の広がり)」だけ
  • さかのぼれる期間(縦の深さ)は1ミリも増えない

期間の上限は足の種類で決まっているので、何ファイルに分けても変わりません。「もっと過去がほしい」なら、分割ではなく足を粗くする(1分足→60分足→日足)のが唯一の道です。ここを取り違えると、意味のない作業を延々と繰り返すことになります。

非エンジニアが得た教訓

  • 1銘柄で実物を見てから、本番の仕組みを作る。 想像で作った取り込み処理は、実物を見た瞬間に作り直しになりました。
  • 止まった時は「関数」より先に「データ」を疑う。 私の場合、数式は正しくて、履歴が足りない銘柄が原因でした。
  • 失敗したファイルは消さずに退避する。 エラーだらけのCSV 480件も、削除せず別フォルダに移しました。「何が起きていたか」を後から確認できる状態を残しておくと、次の判断が速くなります。
  • 取り出したデータは、あくまで観測のため。 私はこのデータを研究・検証に使っているだけで、実際のお金での発注はしていません。読み取り専用でも十分に学べることは多いです。

まとめ:止まる場所は決まっている

過去の株価が取れないときの確認手順5項目
図:取れないときに確認する5つ

マーケットスピードII RSS で過去の株価が取れないとき、確認する順番はこの5つです。

  1. 欲しい期間が、その足の種類の上限を超えていないか(早見表に戻る)
  2. 1つ目の引数に TRUE を入れていないか(省略が正解)
  3. 出力の実物を見て、読み飛ばす行・結合する列を決めたか
  4. 英数字の新形式コードが前のほうに混ざっていないか
  5. 1ファイルに銘柄を詰め込みすぎていないか(500弱が目安)

コードが書けなくても、この5つを順番に潰していけば、過去データの取得はだいたい通ります。うまくいかない日は、たいてい「関数が間違っている」のではなく「データ側の事情」でした。焦らず1つずつ切り分けてみてください。


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本記事は執筆時点(2026年8月)の情報に基づく、筆者個人の体験の記録です。記事中の自動売買システムに関する記述は、特定の投資手法や自動売買の利用を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。また、本記事ではセキュリティに関わる話題に触れていますが、悪用防止の観点から、具体的な脆弱性や攻撃手法の詳細は記載していません。AIツールの仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報は各公式ドキュメントをご確認ください。本記事の内容を用いて生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いかねます。

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