Claude Codeを使っていると「AGENTS.md」というファイルを見かけます。CLAUDE.mdと似ていて紛らわしいですよね。この記事では、AGENTS.mdとは何か、CLAUDE.mdと何が違うのか、そして実際の書き方までを、非エンジニア向けに解説します。Claude CodeとCodexを併用する人が必ずつまずく重要な注意点も、最初にお伝えします。
⚠️ この記事は2026年6月時点の情報です。AGENTS.mdやClaude Codeの仕様は変わる場合があるので、最新情報は各公式ドキュメントもご確認ください。CLAUDE.md自体をまだ知らない方は、先にCLAUDE.mdの書き方をどうぞ。
結論:一番大事な注意点を先に
細かい説明の前に、これだけは最初に知ってください。後で「知らなかった」と後悔しないための、最重要ポイントです。
Claude Codeは、AGENTS.mdを直接読み込みません。
意外かもしれませんが、これは公式に明記されている事実です。「AGENTS.mdを置いておけばClaude Codeが読んでくれる」と思って書いても、そのままでは反映されません。これを知らずに両方のファイルを書くと、指示が片方しか効かない、という事故が起きます。
ではどうするか。答えは後半で詳しく説明しますが、CLAUDE.mdの中にAGENTS.mdを「参照する」一文を書くことで解決できます。まずはこの「Claude CodeはAGENTS.mdを直接読まない」という前提を頭に入れておいてください。
AGENTS.mdとは:「AIエージェント共通の」指示書
では基本から。AGENTS.mdは、一言でいうと**「AIコーディングエージェント向けのREADME(説明書)」**です。
以前紹介したCLAUDE.mdは「Claude Code専用」の指示書でした。それに対してAGENTS.mdは、**特定のツールに縛られない”共通フォーマット”**です。OpenAIが提唱し、現在はLinux Foundation傘下の団体が標準を管理する、オープンな規格になっています。公開以降、6万を超えるオープンソースプロジェクトで採用されている、いま急速に広まっている仕組みです。
なぜAGENTS.mdが生まれたのか
背景を知ると理解が早いです。AIコーディングツールが増えた結果、こんな問題が起きました——Claude Codeを使う人はCLAUDE.md、Codexを使う人は別のファイル、Cursorを使う人はまた別のファイル…と、同じ内容を何度も書き直す羽目になったのです。
AGENTS.mdは、この「設定ファイルの分断」を解決するために作られました。1つのAGENTS.mdに指示を書けば、対応する複数のAIツール(Codex、Cursor、GitHub Copilotなど)が共通でそれを読む。これがAGENTS.mdの存在意義です。
CLAUDE.mdとAGENTS.md:何が違うのか
ここが一番知りたいところですよね。両者の違いを整理します。
| CLAUDE.md | AGENTS.md | |
|---|---|---|
| 対象ツール | Claude Code専用 | 複数のAIツール共通(Codex/Cursor等) |
| 位置づけ | Anthropic独自 | ツール非依存のオープン標準 |
| Claude Codeでの読み込み | 自動で読む | 直接は読まない(参照が必要) |
| 向いている場面 | Claude Codeだけを使う | 複数ツールを併用する |
ポイントを一言でまとめると——CLAUDE.mdは「Claude Code向け」、AGENTS.mdは「複数のAIツール向け」。これが最大の違いです。
どちらを使うべき?判断はシンプル
「両方書かなきゃダメ?」と不安になりますが、判断基準は明快です。
- Claude Codeだけを使うなら → CLAUDE.mdだけでOK。AGENTS.mdは不要です
- CodexやCursorなど複数のツールを併用するなら → AGENTS.mdを使う価値がある
つまり、いま自分が複数のAIツールを使い分けているかで決まります。Claude Code一本なら、無理にAGENTS.mdを作る必要はありません。将来ツールが増えてから、共通ルールをAGENTS.mdに切り出せば十分です。
💡 私自身は、Claude Codeで実装し、Codex(別のAIツール)で監査する、という併用をしています。だからAGENTS.mdを「両方のAIに共通で守らせたい安全ルール」を書く場所として使っています。この使い分けは別の記事で詳しく書く予定です。
AGENTS.mdの書き方:基本の中身
AGENTS.mdには、決まった必須の型はありません。ただ、多くのプロジェクトを分析した結果、効果的なAGENTS.mdには共通して書かれている項目があります。中身はCLAUDE.mdと似ていて、日本語で書いたルールや手順です。
よく書かれるのは、こんな内容です。
- 使うコマンド:「テストは npm test で実行する」など
- 守ってほしいルール:コーディングの約束事、命名のルールなど
- 禁止事項:「.envファイルは変更しない」「秘密情報をコミットしない」など
- 前提知識:プロジェクトの構造、技術スタックなど
コピペで使える:AGENTS.mdの基本テンプレート
非エンジニアが最初に作るなら、これで十分です。【】の部分を、あなたのプロジェクトに合わせて書き換えてください。
# AGENTS.md — このプロジェクトの共通ルール
このプロジェクトで作業するすべてのAIエージェントは、
作業を始める前にこのファイルを読んでください。
## プロジェクトの前提
- このプロジェクトは【何をするものか】です。
- 主に使う技術:【言語やツール】
## 守ってほしいルール
- 【例:出力は日本語で】
- 【例:既存のファイルの書き方に合わせる】
## 実行コマンド
- テスト:【例:npm test】
- その他:【必要なコマンド】
## 禁止事項(重要)
- 【例:.env など秘密情報を含むファイルは変更しない】
- 【例:確認なしに大きな変更をしない】
- 機密情報(パスワード・APIキー等)を出力・記録しない
## 迷ったとき
- 判断に迷ったら、勝手に進めず、いったん止めて確認する。
最初は完璧を目指さず、「前提・ルール・禁止事項」だけ埋めれば実用になります。CLAUDE.mdと同じく、使いながら育てていくものです。
【重要】Claude CodeでもAGENTS.mdを活かす方法
最初にお伝えした最重要ポイントに戻ります。Claude CodeはAGENTS.mdを直接読まない——では、Claude Codeを使いながらAGENTS.mdの内容も活かすには、どうすればいいか。
答えは、**CLAUDE.mdの中で、AGENTS.mdを「参照する」**ことです。具体的には、CLAUDE.mdの冒頭にこう書きます。
# CLAUDE.md
## 共通ルール
このプロジェクトの共通ルールは AGENTS.md に書いてあります。
@AGENTS.md
## Claude Code 固有の設定
(ここにClaude Codeだけで使う設定を書く)
この @AGENTS.md という一行が、「AGENTS.mdの中身をここに取り込む」という意味になります。これで、Claude Codeを起動したとき、CLAUDE.md経由でAGENTS.mdの内容も読まれるようになります。
💡 これが、複数AIツールを併用する人の定石です。共通ルールはAGENTS.mdに集約 → CLAUDE.mdはそれを参照しつつ、Claude固有の設定だけを足す薄いファイルにする。こうすれば、ルールを二重管理せずに済みます。私のプロジェクトも、この形で「共通の安全ルール」と「ツールごとの設定」を整理しています。
ついでに知っておきたい:AGENTS.mdとSKILL.mdの違い
もう一つ紛らわしいのが「SKILL.md」です(Skillの作り方はこちら)。簡単に整理します。
- AGENTS.md:毎回必ず読まれる「常時適用のルール」
- SKILL.md:特定の作業のときだけ起動する「条件付きの手順書」
たとえるなら、AGENTS.mdは「就業規則(常に守る)」、SKILL.mdは「特定の作業マニュアル(その作業のときだけ開く)」のような関係です。
注意:AGENTS.mdのセキュリティリスク
最後に、安全面の注意を一つ。AGENTS.mdのような指示ファイルは、他人が作ったものを安易に使うと危険な場合があります。
セキュリティ研究で、悪意のあるAGENTS.mdが、AIに「情報を盗み出す」よう指示する攻撃手法が報告されています。AIは指示ファイルを忠実に読むため、そこに悪意が仕込まれていると、それに従ってしまう恐れがあるのです。
対策はシンプル——自分で中身を確認していないAGENTS.mdを、よく分からないまま使わないこと。特に、ネットで拾ったものをそのまま使うのは避けましょう。自分で書いたものや、信頼できるソースのものを使えば問題ありません。
まとめ:AGENTS.mdは「AI共通の指示書」
- AGENTS.mdは、複数のAIツールが共通で読む「エージェント向けのREADME」
- CLAUDE.md(Claude Code専用)との最大の違いは「対象ツール」
- Claude CodeはAGENTS.mdを直接読まない。CLAUDE.mdから
@AGENTS.mdで参照する - Claude Code一本なら、AGENTS.mdは不要。複数ツール併用なら使う価値あり
- 中身はCLAUDE.mdと同じく、日本語のルール・禁止事項でOK
- 他人作のAGENTS.mdは、中身を確認してから使う
複数のAIツールを使い始めると、AGENTS.mdは「ルールの一元管理」に役立ちます。まずは自分が複数ツールを使うかを考え、必要になったら上のテンプレートから始めてみてください。
次は、私が実際にやっている「Claude Codeで実装し、Codexで監査する」という2つのAIの使い分けについて、詳しく解説する予定です。
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免責事項
本記事は執筆時点(2026年6月)の情報に基づいています。AGENTS.md・CLAUDE.md・Claude Code・Codexの仕様は予告なく変更される場合があります。特に「どのツールがどのファイルを読み込むか」は変わる可能性があるため、最新かつ正確な情報は各公式ドキュメントをご確認ください。本記事の内容を用いて生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いかねます。


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