Claude Codeを使っていると「Skills(スキル)」という機能を目にします。なんだか難しそうですが、非エンジニアにとっては実はとても便利な機能です。この記事では、Skillとは何かから、自分で作る方法まで、私が実際に8つのSkillを運用している経験をもとに解説します。
⚠️ この記事は2026年6月時点の情報です。Claude Codeは更新が速いので、Skillsの仕様は念のため公式ドキュメントもご確認ください。Claude Code自体が初めての方は、先に使い方の記事をどうぞ。
Skillとは:「作業別の指示書」を保存しておく機能
まず、Skillが何かを一言で。Skillは、特定の作業について「こういう手順で、こういう観点で進めてね」というルールを保存しておく機能です。
以前の記事で「CLAUDE.md」という、AIへの指示ルールを書くファイルを紹介しました。Skillはそれの「作業別バージョン」だと考えると分かりやすいです。
- CLAUDE.md=そのプロジェクト全体で守ってほしい「全体ルール」
- Skill=「ログを確認するとき」「設定を変えるとき」など、特定の作業ごとの「個別ルール」
たとえば「ログを確認して」と頼んだとき、毎回「対象期間を見て、異常を探して、傾向をまとめて、次にやるべきことを書いて」と指示するのは面倒ですよね。この手順をSkillに保存しておけば、「ログを確認して」の一言で、Claude Codeがその手順通りに動いてくれます。
💡 非エンジニアにとってのSkillの本質は、「毎回守ってほしい作業ルールを保存しておくメモ」です。難しいコードを書く機能、と身構える必要はありません。
なぜSkillが便利なのか:私の実例から
抽象的だと分かりにくいので、私の実例をお話しします。私はExcelベースの売買システムを運用しているのですが、そこでは8つのSkillを使い分けています。具体的な中身は伏せますが、たとえばこんなものです。
- 作業前に安全方針を共有するSkill:プロジェクトの前提や禁止事項を、作業の最初に必ず確認させる
- 設定を変える前に影響を確認するSkill:「この設定を変えると何に影響するか」を、変更前に整理させる
- ログを読んで異常を報告するSkill:日々たまる記録を、決まった観点でチェックさせる
- テストを作るSkill:変更後に必要な動作確認を、既存のやり方に合わせて作らせる
これらをSkillにしておくことで、毎回長い前提を貼り直さなくてよくなりました。「この設定変更を確認して」と言うだけで、Claude Codeが「現状確認→影響確認→リスク整理→承認待ち」という手順を自動でたどってくれます。
Skillで何が楽になったか
私が実感しているメリットは、大きく3つです。
- 同じ説明を繰り返さなくていい:安全方針、確認順序、報告形式、触ってはいけない範囲を一度Skillに書けば、依頼のたびに説明不要
- 作業の抜け漏れが減る:手順をSkillが覚えているので、「確認し忘れ」が起きにくい
- 回答の形式が安定する:毎回バラバラの粒度で答えるのではなく、「判定・根拠・注意点・次のアクション」を同じ形で出せる。後から読み返すときにも便利
特に非エンジニアには、細かいファイル名や専門用語を毎回指定しなくてよくなるのが大きいです。「ログを見て」のような自然な依頼でも、Skill側に手順があるので、Claude Codeが必要な観点を補ってくれます。
Skillはどこにどうやって作るのか
Skillは「SKILL.md」というファイルを、決められた場所に置くことで作ります。
- 置き場所:プロジェクトの中の
.claude/skills/というフォルダ(スキルごとにサブフォルダを作り、その中にSKILL.mdを置く形が基本) - 中身:CLAUDE.mdと同じく、日本語で書いた手順やルール
💡 フォルダの作り方やファイルの置き方の細部は、公式ドキュメントが最新です。ここでは「中身に何を書くか」に絞って解説します。中身さえ理解すれば、置き場所は公式の通りにするだけです。
SKILL.mdに書く基本構造
私のプロジェクトのSKILL.mdは、おおむね次の構造になっています。これがそのまま、あなたがSkillを書くときの「型」になります。
- タイトル:何のSkillか一目でわかる名前(例:
log-review) - 目的:このSkillが何を防ぐ/楽にするのかを短く
- 使うタイミング:どんな依頼のときに起動すべきか(「ログを確認して」など自然な依頼文)
- 実行手順:作業をいくつかのフェーズに分ける(対象特定→現状確認→リスク整理→報告→承認待ち、など)
- 確認観点:何を見ればよいか(影響範囲、テストの有無、出力の崩れ、安全上の注意など)
- 出力フォーマット:どんな形で報告するか(見出し・表・判定・推奨アクション)
- 禁止事項:絶対にしてほしくないこと(勝手に編集しない、確認済みの事実を優先、AIを最終判断者にしない)
- 完了条件:何ができたら完了か(チェックリスト形式)
全部を最初から書く必要はありません。次の章で、最低限のテンプレートを示します。
コピペで使える:SKILL.mdの基本テンプレート
非エンジニアが最初に作るなら、これだけ書けば実用になります。【】の部分を、あなたの作業に合わせて書き換えてください。
# 【スキル名(例:log-review)】
## 目的
このスキルは、【何をしたいか・何を毎回確認してほしいか】のために使います。
例:毎回同じ観点でログを確認し、異常を見落とさないため。
## 使うタイミング
次のような依頼のときに、このスキルを使ってください。
- 「【自然な依頼文。例:ログを確認して】」
- 「【例:この変更の影響を見て】」
## 作業手順
1. 【対象を確認する】
2. 【現状を読む】
3. 【問題点・リスクを整理する】
4. 【変更が必要なら、先に提案する】
5. 【承認があるまで、勝手に編集しない】
## 出力形式
最後に、次の形でまとめてください。
- サマリー(要約)
- 見つかった問題
- リスク(高・中・低)
- 推奨アクション
- 追加で確認すべきこと
## 禁止事項
- 勝手にファイルを変更しない
- 確認していない内容を断定しない
- 機密情報を出力しない
- AIの提案だけで重要な判断をしない
## 完了条件
- 【対象を確認した】
- 【リスクを整理した】
- 【次のアクションを提示した】
最初は完璧を目指さず、「目的・使うタイミング・作業手順・禁止事項」の4つだけ埋めれば十分機能します。使いながら、必要に応じて確認観点や完了条件を足していきましょう。CLAUDE.mdと同じく、Skillも「育てる」ものです。
どんな作業をSkillにすると便利か
「何でもSkillにすればいい」わけではありません。向き不向きがあります。
Skill化に向いている作業
- 何度も繰り返す作業:毎回同じ説明をしている、同じ順番で確認している作業
- 手順を間違えると困る作業:設定変更前の確認、定期的なチェックなど、順番が決まっている作業
- 判断基準が複数ある作業:安全性・影響範囲・出力形式など、見落としたくない観点が多い作業
まだSkillにしなくていい作業
- 一度しかやらない作業:使い捨ての作業をSkillにしても手間が増えるだけ
- 手順がまだ固まっていない探索的な作業:まず数回やってみて、型が見えてから
💡 判断のコツは、「毎回同じことを説明しているな」と感じたら、それはSkill化のサインです。逆に、まだやり方が定まっていないなら、Skillにするのは早いです。
まとめ:Skillは「作業ルールの保存メモ」
- Skillは、特定の作業の手順・観点・禁止事項を保存しておく機能
- CLAUDE.mdが「全体ルール」なら、Skillは「作業別ルール」
- 非エンジニアには「毎回守ってほしい作業ルールのメモ」として便利
- 最低限「いつ使うか・どの順番でやるか・何をしてはいけないか」の3つを書けばよい
- 繰り返す作業・手順が大事な作業・観点が多い作業がSkill化に向く
難しい構文を覚える必要はありません。あなたが「毎回同じ説明をしているな」と感じる作業から、1つずつSkillにしてみてください。Claude Codeへの依頼が、ぐっと安定します。
これで、Claude Codeを「安全に・効率よく・自分仕様で」使うための基本——CLAUDE.mdとSkill——が揃いました。あとは実際に手を動かしながら、あなただけの設定を育てていってください。
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免責事項
本記事は執筆時点(2026年6月)の情報に基づく、筆者個人の体験の記録です。記事中の自動売買システムに関する記述は、特定の投資手法や自動売買の利用を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。また、Claude Codeの仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報は公式ドキュメントをご確認ください。本記事の内容を用いて生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いかねます。


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