Claude Codeを使っていて、「AIが勝手に余計なことをしないか不安」と感じたことはありませんか。その不安を解消するのが「CLAUDE.md」という設定ファイルです。この記事では、私が15万行の自動売買システムで実際に使っているCLAUDE.mdをもとに、非エンジニアが最初に書くべき内容を解説します。
💡 この記事は2026年6月時点の情報です。お金が関わるシステムの話を例に出しますが、これは私個人の体験談であり、投資や自動売買を勧めるものではありません。CLAUDE.mdの考え方自体は、どんな用途にも応用できます。
CLAUDE.mdとは:AIに渡す「現場の注意書き」
まず、CLAUDE.md(クロード・ドット・エムディー)が何かを一言で。Claude Codeに「このフォルダではこう振る舞ってね」と伝える、日本語の説明書です。
普通のプログラムと違い、中身は人間が日本語で書いた「お願い」と「禁止事項」です。Claude Codeは作業を始める前にこのファイルを必ず読み、書かれたルールに従って動きます。
イメージとしては——新しく入ったアシスタントに、最初に手渡す「現場の注意書き」です。優秀なアシスタント(Claude Code)でも、その現場のルールを知らなければ、よかれと思って余計なことをするかもしれません。だから先に「ここではこれをやってはダメ」「迷ったらこうして」と書いておくのです。
なぜCLAUDE.mdが「安全装置」になるのか
私が自動売買システムを作る中で痛感したのは、AIに任せきりにすると、人間が想像しないミスが起きるということです(この経緯はこちらの記事に詳しく書きました)。
AIは賢いですが、間違えます。そして非エンジニアは、その間違いにits場で気づけないことが多い。だからこそ、「やってはいけないこと」を先回りして文書にしておくことが、最大の防御になります。
特にお金や大事なデータが関わる作業では、CLAUDE.mdは「保険」ではなく「必須の安全ベルト」です。実際、私のシステムでこれがどう機能したか、後で具体例をお見せします。
実例:私のCLAUDE.mdに書いている禁止事項
参考までに、私が自動売買システムのCLAUDE.mdに書いている禁止事項を、お金に関わる数字は伏せて紹介します。「こんなことを書くんだ」というイメージをつかんでください。
- 動いている最中はプログラムを触らない(売買が稼働中の時間帯は本体・設定を一切変更しない)
- 本番と練習用データを混ぜない(テスト用の仮データを本番の記録に入れない)
- 重要な安全設定は勝手に変えない(損失の上限などは、変更時に必ず人間の確認を取る)
- 安全装置を弱めない(「動かしやすくするため」に保護の仕組みを迂回しない)
- 記録を消さない(後から原因を調べるためのログを削除・縮小しない)
- AIに最終判断をさせない(AIの意見は参考まで。最終決定と実行は人間が握る)
- 「目標達成」を口実に安全をゆるめない(利益を出したいからとルールを崩さない)
ポイントは、すべて「うっかりやりがちなこと」を具体的に禁止している点です。抽象的な「気をつけて」ではなく、固有の場面を名指しで止めています。
非エンジニアが最初に書くべき5つのルール
では、あなたが自分のCLAUDE.mdを書くとき、最初に何を書けばいいか。私の実例を、どんな用途にも使える形に一般化した「最低限の5ルール」をお伝えします。
ルール1:冒頭に「最初に必ず読んで」と書く
注意書きは、読まれて初めて意味があります。1行目に「作業を始める前に、必ずこのファイルを読むこと」と宣言しましょう。これがすべての出発点です。
ルール2:「いつ・何を触ってはいけないか」を具体的に書く
「気をつけて」では守られません。時間帯と対象を具体的に書きます。たとえば「重要なファイル○○は、私の確認なしに変更しない」のように、固有名詞と条件で。曖昧な禁止は、ないのと同じです。
ルール3:「絶対に変えてはいけない設定」を一覧にして、変更を承認制にする
お金・安全・信用に直結する設定は、リスト化して「ここを変えるときは必ず私(人間)に確認する」と明記します。中身の数字は伏せてOK、「確認が必要な項目」を列挙することが大事です。
ルール4:「本番」と「練習・テスト」を絶対に混ぜないと決める
テスト用の仮データが本番に紛れ込むと、本物と区別がつかなくなり事故になります。「練習用のものは、本番の記録・入力に入れない」を独立したルールにしましょう。
ルール5:過去の失敗を「日付・何が起きたか・だから何を禁止するか」で残す
一番効くのは精神論ではなく実例です。「○月○日にこんな事故が起きた → だからこれを禁止」と書くと、AIも自分も納得して守れます。CLAUDE.mdは「説教」ではなく「事故の再発防止メモ」として育てるのがコツです。
💡 最後にもう1つ、おまけの大原則を添えておくと安全です——「迷ったら止める」。判断に迷ったら「進める」より「いったん止めて確認する」を選ぶ。この一文があるだけで、AIが安全側に倒れてくれます。
コピペで使える:CLAUDE.mdの基本テンプレート
上の5ルールを形にした、そのまま使える雛形です。【】の部分を、あなたの状況に書き換えてください。
# CLAUDE.md — このプロジェクトの作業ルール
作業を始める前に、必ずこのファイルを最初に読んでください。
## 1. 触ってはいけないもの(最優先)
- 【重要なファイル名やフォルダ名】は、私の確認なしに変更・削除しないでください。
- 【作業してはいけない時間帯や状況があれば記入】
## 2. 変更前に必ず確認が必要な設定
以下を変更するときは、実行前に必ず私に確認してください。
- 【重要な設定1】
- 【重要な設定2】
## 3. 本番と練習(テスト)を混ぜない
- テストや練習で作った仮のデータ・ファイルを、本番の【記録/データ】に入れないでください。
## 4. 守ってほしい基本方針
- 出力は日本語でお願いします。
- ファイルの保存先は 【./output/ など】 にしてください。
- 大きな変更をする前に、何をするか説明(計画)してから進めてください。
## 5. 迷ったときのルール
- 判断に迷ったら、勝手に進めず、いったん止めて私に確認してください。
- 「不明・曖昧・矛盾」があるときは、作業を止める方を選んでください。
## 6. 過去の失敗メモ(再発防止)
- 【日付】:【何が起きたか】 → だから【何を禁止するか】
最初は完璧を目指さず、ルール1〜5の枠だけ埋めて、失敗するたびに「6. 失敗メモ」を足していくのがおすすめです。使いながら育てるものだと考えてください。
実話:CLAUDE.mdが事故を防いだ3つの瞬間
「本当に効くの?」と思うかもしれないので、私のシステムで実際にあった出来事を3つ紹介します。
① 動作中にプログラムを直したら、システムが自分で全部止めた
ある日、売買が実際に動いている最中に、判定に使う部品プログラムを書き換えてしまいました。すると安全装置が「中身が変わった=信頼できない」と判断し、新規の注文をすべてブロック。
この一件をCLAUDE.mdの第1セクションに日付つきの実例として書き込んだことで、以降「稼働中は触らない。直すなら停止後・次回起動前に」という流れが定着し、同じ停止が繰り返されなくなりました。
② テストが本番の記録を汚しかけた
動作確認のテストを稼働中に走らせたら、テストが本番の記録ファイルに書き込み、さらに仮データが原因で本番が誤って停止しかけました。これを受けて「稼働中はテストしない」「本番と練習を混ぜない」をルール化。テスト由来の誤動作がなくなりました。
③ 「どっちが本物か分からない設定ファイル」問題
似た設定ファイルが複数あり、使われていない方を直して「直したつもり」になる危険がありました。CLAUDE.mdに「本物の設定はこれ一つ」と明記したことで、「直したのに反映されない」という空振りがなくなりました。
共通しているのは、「人間がうっかりやりがちなミス」を、先回りして禁止したこと。CLAUDE.mdは高度な技術文書である必要はありません。「ヒヤッとしたこと」を日付と理由つきでメモした注意書きから始めれば、十分に効果があります。
まとめ:CLAUDE.mdは「未来の自分とAIへの手紙」
- CLAUDE.mdは、Claude Codeに渡す「日本語の注意書き」
- 完璧な技術文書でなくていい。「やってほしくないこと」を具体的に書くだけ
- 最低限の5ルール(最初に読んで/触るな/変更は承認制/本番と練習を混ぜるな/失敗を記録)から始める
- 「迷ったら止める」の一文が安全装置になる
- 失敗するたびに育てていく
AIを安全に使うために、最初の一歩としてCLAUDE.mdを書いてみてください。最初は上のテンプレートの枠を埋めるだけで十分です。
無料プレゼント:CLAUDE.mdテンプレート集
この記事で紹介した内容を、すぐ使える形にまとめた 「そのまま使えるCLAUDE.mdテンプレート集(PDF・全7ページ)」を 無料でプレゼントしています。 ・業種別の記入例3パターン ・各項目の書き方のコツ ・失敗を防ぐチェックリスト 下記フォームにメールアドレスをご登録いただくと、 すぐにダウンロードリンクをお送りします。
関連記事
- 【実録】コーディング未経験の会社員が、Claude Codeで15万行の自動売買システムを作るまで
- Claude Codeの使い方【非エンジニア向け・最初の1時間ガイド】
- Claudeプロンプトの書き方【仕事で使えるテンプレート集・コピペOK】
免責事項
本記事は執筆時点(2026年6月)の情報に基づく、筆者個人の体験の記録です。記事中の自動売買システムに関する記述は、特定の投資手法や自動売買の利用を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。また、Claude Codeの仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報は公式ドキュメントをご確認ください。本記事の内容を用いて生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いかねます。


コメント