本物の板気配をAIの判断材料にした話|MS2 RSSのリアルタイム気配を研究に取り込むまで【実録】

本物の板気配をAIの判断材料にした話 トレード自動化実録

「AIに株の候補を採点させても、その数字って本当に現実的なの?」——正直、自分でも半信半疑でした。この記事は、楽天証券のマーケットスピードⅡ RSSから取れる“本物の気配”をAIの判断材料に取り込んで、採点を現実に近づけていった非エンジニアの実録です。

⚠️ この記事の情報は2026年7月時点のものです。私のシステムは観測・研究のためのもので、自動で売買の注文は出しません(読み取り専用)。損益額や個別銘柄の売買のおすすめは、この記事では扱いません。あくまで「作ってみて分かったこと」の記録です。

そもそも「板気配(いたけはい)」って何?

前:机上の空論採点が甘い現実とズレる過大評価になりがち後:正直な採点本物の板気配を反映現実的な評価買うべきでないも出る
図:本物の気配で採点が変わる

株の画面には、「この値段で買いたい人・売りたい人が、今どれくらい並んでいるか」という一覧が出ます。これを板(いた)、いちばん近い買い注文と売り注文の値段を気配(けはい)と呼びます。買いたい人の最高値(Bid)と売りたい人の最安値(Ask)の差が「スプレッド」で、この差が実際の売り買いのコストになります。

MS2 RSSを使うと、この板気配をExcel経由でリアルタイムに取り込めます。私はこれを、全銘柄ぶん記録し続ける仕組みにしていました(読み取り専用で、注文は一切出しません)。

困っていたこと:AIの採点が「机上の空論」だった

私のシステムでは、AIが「明日どの銘柄が有望か」を採点しています。ところが困ったことに、その採点は“だいたいこれくらいのスプレッドだろう”という見積もりを前提にしていました。つまり、実際の市場の気配とは照らし合わせていない、机上の数字だったのです。

システムには「その採点、本物の気配で確かめられた割合はどれくらい?」を示す指標があるのですが、これがなんとゼロ。せっかくAIが真面目に点数を付けても、現実で裏取りできていなければ、絵に描いた餅です。ここが最大のモヤモヤでした。

やったこと:本物の気配を採点に流し込む

1本物の板気配を取得MS2 RSSで2採点の計算に反映呼値・気配を考慮3採点が現実的に甘さが消える
図:本物の気配を採点に反映

そこで、記録し続けていたMS2 RSSの本物の板気配を、AIの採点にそのまま渡すようにしました。やったことをかみ砕くと、こうです。

  • MS2 RSSから、各銘柄の買い・売りの気配をリアルタイムに読み取る(読み取り専用)
  • その気配から「実際のスプレッド(売り買いのコスト)」を計算する
  • AIが有望度を採点するとき、この実際のコストを差し引いて評価する

ポイントは、AIに「理想の世界」ではなく「コストがかかる現実の世界」で点数を付けさせた、ということです。難しい理屈ではなく、「本当の値段を見て採点しようね」という当たり前を、仕組みに組み込んだだけです。

変わったこと:採点が「正直」になった

結果はハッキリ出ました。本物の気配で裏取りできた割合が、ゼロから、ほぼ全部へ。ずっとゼロだった指標が一気に埋まったのは、素直に気持ちよかったです。

もうひとつ大事なのは、見込みの損得(期待値)の計算が厳しめ=正直になったこと。実際のスプレッドを差し引くぶん、数字は前より地味になります。でも、その地味さこそが現実です。甘い前提でよく見える数字より、辛口でも本当に近い数字のほうが、判断の役に立ちます。

非エンジニアが得た3つの教訓

  • 本物のデータは、理屈に勝る:見積もりで動かしていた部分を、実測に置き換えるだけで説得力が段違いになりました
  • 「裏取りできた割合」を必ず見る:AIがどれだけ賢くても、現実で確かめられていなければ意味がない。この指標を置いておくと嘘に気づけます
  • まずは読み取り専用で:注文を出す前に、まず「見て・記録して・答え合わせする」。ここを固めてからが本番だと感じています

まとめ:AIの採点は「本物の気配」で正直にする

MS2 RSSのリアルタイム気配をAIの採点に取り込んだら、ずっとゼロだった「現実で裏取りできた割合」が埋まり、見込みの数字も正直になりました。派手さはありませんが、「机上の空論を、現実に着地させる」——この地味な一歩が、いちばん効いた実感があります。次は、この正直になった採点を、どう振り返り(PDCA)に活かすかが宿題です。


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免責事項

本記事は執筆時点(2026年7月)の情報に基づく、筆者個人の体験の記録です。記事中の自動売買システムに関する記述は、特定の投資手法や自動売買の利用を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあり、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。また、本記事ではセキュリティに関わる話題に触れていますが、悪用防止の観点から、具体的な脆弱性や攻撃手法の詳細は記載していません。AIツールの仕様は予告なく変更される場合があります。最新情報は各公式ドキュメントをご確認ください。本記事の内容を用いて生じたいかなる損害についても、筆者は責任を負いかねます。

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